2012年9月25日火曜日

政治家は武将たりえるのか?

自民党総裁選を明日に控えて、尖閣問題や竹島問題などがあったが故に、領有権や国土保全についての話題が多い。

総裁候補の話を聞いていると、国土と領海を守るために、毅然とした対応で国益を守るというニュアンスで話しているけれど、実際に総裁自身が現場で対応するわけではない。

勇ましいことを言えば言うほど、口先だけに思えるのは僕だけだろうか。。


昔のリーダー、特に武将と言われる人たちは、自ら甲冑を付け刀を握り、時には最前線での戦いにも参加しながら采配をふるい、自分たちの領地を守っていた。

つまり、実際に自らの命もかけるリーダーとして戦っていたのに対して、今の政治家がいくら勇ましいことを言ったとしても、紛争の最前線に赴いて、最前線で指揮をとることなど考えられない。


また、現代の世界情勢を鑑みれば、実際に近隣諸国と戦火を交えるということは民主国家としてお互いにダメージが大きすぎる。

様々な国同士で複雑に関係し影響し合う存在になったことが、戦争することの抑止力となったのだ。

これは、世界全体が経済発展し、豊かになってきたことの一番の成果と言えるかもしれない。

そして、この状況は中国や東南アジアの経済発展がこの数年で急速に進んできたために実現したものでもある。


さて、そのような急激に変わってきた世界情勢の中において、国益とか権益とかという言葉で領土領海を守るという話を聞いてみても、かえって現実味を感じないのである。

誤解を恐れずに言うのであれば、無人島である尖閣諸島を誰かの命をかけて守らないといけないと言っている人の思考回路は理解に苦しむ。

これが実際に日本人が住んで生活している沖縄とか日本本土とかなら理解できるけど。


なので、中国や韓国の過剰な反応によって触発されたおかしなナショナリズムによって、本来重視しなければならない本質的な問題から的が外れてしまっているのではないかと危惧するのだ。

今、日本が立ち向かわなければならない脅威は、中国なのか? 韓国なのか?

全然違うでしょう。


もはや、そういう概念で語れるような悠長なことは言ってられなくなってきている時代なのです。

無差別テロ、
世界的な流感、
人口増による食料不足・水不足、
急激な気候変動、
大規模自然災害、
過度に依存したITに対するシステムリスク

これらは世界的に対応を迫られている危機であり、国という概念よりも「人類」としてどう立ち向かうかということを真剣に考え、協力しながら立ち向かって行かなければならない問題だ。


この数年で劇的に世界が変わったことを認識しなければ、本当に進むべき日本のあり方を見誤るのではないかと危惧するのだ。

そういう点で、維新の会の橋下代表が、竹島は共同管理を念頭に議論すべきと発言したことは、極めて現実的であり、現在の世界の本質をよく理解しているものだと感心した。

問題は解決するためにあるのであって、先延ばしにするためでも、大きくするためでもない。


国益を守ると主張することは、必ずしも日本と世界の安全と幸福な生活を守ることにつながらないという認識を持てば、軽々しくそんな主張はできないはずなのだ。

つまり、そういう発言をしてしまうということは、よほど現代の世界の状態を理解できていないか、自らが紛争の最前線にでていってでも領土領海を守ると本気で思ってない証ではないだろうか。

武将としての胆力もないのに勇ましいことを言うべきではないのだ。




0 件のコメント: