2013年12月25日水曜日

マクドナルドの収益が悪化した最大の理由

マクドナルドの業績が芳しくない。

とはいっても赤字になったわけではないので騒ぎ過ぎとも思えるのだが、
それでもこれだけ話題になるほど存在が大きい証拠だとも言える。

マクドナルドの業績不調については、様々な人が色んな意見を述べている。


マクドナルド失墜の原因は行き過ぎた「効率主義」にある
http://blogos.com/article/76573/

マクドナルドに行かなくなった4つの理由
http://blogos.com/article/76458/

マクドナルド対コンビニの垣根を超えた戦争が始まっている
http://blogos.com/article/76451/


どれも全て同意するところではあるのだが、僕は少し違った見方をしている。

マクドナルドの客数が減少し業績が落ちた最大の理由は、ズバリ『店舗の撤退』だと断言する。


【大リストラ】マクドナルド110店舗を大量閉店 原田改革に不満
http://matome.naver.jp/odai/2135183493760768201


マクドナルドは日本国中に店舗が存在し、店舗数は3000店舗を超える日本最大のメガチェーンである。

それだけの店舗網があるので、消費者にとって非常に身近に感じられる飲食店ブランドであり、しかも低価格であるために利用しやすい。

つまり、マクドナルドは今の日本において日常食として認知されてきた背景がある。
(味やサービスの質などの満足度は別として)

その日常食としての地位を確立してきたマクドナルドだが、この数年で店舗数は大きく減少した。



日本マクドナルド社の2012年CSRレポートによると、2009年に3,754店舗だったのが、2012年には3,280店舗までになり、約500店舗近く減少している。

日本において、単一ブランドで500店舗規模で展開している飲食チェーンはそう多くない。

そのくらいの規模の店舗数が、数年で消えてなくなってしまったわけだ。


業績推移をみると、一店舗あたりの売上高は上がっているが、これは店舗撤退した需要をほんの少し取り込めただけのことだ。

不採算の店舗をリストラしたことで利益も短期的には向上しているが、ここへきて利益も大幅に下方修正された。

しかも、原因が客数減と言われているから問題が深刻である。


客数減を招いたのは、前述したとおり店舗の撤退によるものだ。

日常食として頻繁に利用していた店舗が突然無くなってしまったら、それまで利用していた客はどう思うだろうか。

全国どこの店舗でも同じ品質の味が味わえる徹底的に標準化されたマクドナルドは、その均一性が強みでもある一方で、わざわざ遠くにある店舗に赴いてまで食べたいと思わせる業態ではない。

利便性が高い立地にあって、味がどの店舗でも均一で、しかも手頃な値段で食べられることがマクドナルドの魅力なのだ。


店舗を撤退したのは、経営判断なので仕方ないところもあるだろうが、本当に利用客を考えた判断だったのだろうか。

店舗の撤退とは、せっかく多頻度で利用していたお客様に対して、もう来ないでください! と突きつけるのと同じことである。

不採算店をリストラしたと言われているが、僕の感覚では、赤字店だけリストラしたようには思えない。

収益がでていても標準サービスが提供できないとか、利益率が低い店舗も撤退の対象となったのだろうと推測する。


もしそうだったとしたら、全く会社都合の判断であり、日常食と化した飲食メガチェーンの判断としては適切ではなかっということが結論だろう。

おそらく、今後も店舗の収益力は下がる一方になる。

最新のマーケティング手法を駆使し、経営の効率化で業績をあげてきたやり方も通用しない。
そんな小手先の改善では、離れた顧客は戻ってこない。

事実、僕も家の近くにあったマクドナルドが急に閉店されてから、一度も他の店舗を利用していない。
閉店したその店舗はとても不採算だったようには見えなかったからとても驚いた記憶がある。
500店舗もつぶしたのだから、そういう思いをもった人は数十万人はいるはずだ。


離れた顧客を取り戻すためには、もう一度、店舗から利用客に近づいていく必要がある。

つまり、新規出店を増やすことだ。

業績が落ちているなかで新規出店を増やすことは、そう簡単ではないだろう。
まさにいばらの道だ。

経営者としての胆力が試される。


マクドナルドを日本国民の一番の日常食にする という明確な目標をもって経営しなければ、業績改善の道は遠のくばかりだろう。