2013年6月5日水曜日

ワールドカップ出場を決めたサッカー日本代表の憂鬱

サッカー日本代表は、今日のオーストラリア戦を引き分けたため、ブラジルワールドカップの出場が決定した。

もともと試合前から日本のワールドカップは確率的にはほぼ決定(統計学的には99.9938%)していたわけだが、今日の結果でそれが100%になったというだけ。
だから、僕も何となく気楽に試合を見ていられた。

おそらく、選手や監督もそれを自覚していたうえで試合に望んでいたに違いない。

試合前も鬼気迫るほどの緊張感はなかったし、試合後も爆発的に喜ぶという雰囲気でもなかった。


この試合、日本の誰よりもドキドキしていたのはおそらくザッケローニ監督だ。

先発とフォーメーションはいつもの代わり映えのしないメンバーと戦術。
後半、最初に行った選手交代は引き分け狙いを意識してか、1トップの前田に替えてDFの栗原を投入。
結果、長友が左サイドにあがって今野が左サイドバックに入るもDFとボランチのバランスが微妙に崩れる。
その後、右サイドを崩されて突破された結果、不運?(必然?)なゴールで失点。
追いつくために岡崎に替えてハーフナー投入。
直後、DF内田に替えて清武投入。

結果としては、ロスタイムに本田の蹴ったセンタリングがハンドになり、PKを本田が自ら決めて1-1の引き分けで終了した。

ザッケローニ監督からすれば、本田さまさまだろう。

あのPKがなくてそのまま負けていた場合、かなりの確率で解任されていたであろうからだ。

明らかな采配ミスの連続だった。
戦術に一貫性がなく、采配に強い意志が感じられない。

たとえば、前回の南アフリカワールドカップで指揮をとった岡田監督は、守備をかなり意識した戦術を一貫してとっていた。
結果として決勝トーナメントでパラグアイにPK戦で負けたものの、一次リーグを突破し、ベスト8は目前だった。
もし、メンバーに香川が入っていればもっと勝ち上がっていたのではないかと思わせる内容だった。

そして当時よりもさらに多くの選手が欧州で活躍している現在の代表チームは、ワールドカップでベスト8を十分狙える可能性があるはずである。

しかし、このままでは一次リーグ敗退が濃厚だろう。


代わり映えのしない定番の選手とフォーメーションは1年間で研究し尽くされるだろう。

不安要素はいくらでもある。

まず、先日のブルガリア戦で露呈してしまったように、現在のザッケローニの戦術は本田がいないと全く機能しない。
今野はカバーリングやフィード力は高いが上背がないので高さに弱く、セットプレーでの失点が多い理由の1つだと考えられる。(直接的な理由は少ないかもしれないが、結果的に他DFの負担になっている)
全盛期の川口や楢崎と比較するとどうしても見劣りしてしまう川島のセービング。本当に川島以上のキーパーはいないのだろうか?
内田はたまに決定的なポカをする。
そして、遠藤はやはり全盛期より衰えた。FKや展開力は未だ健在だが、簡単なパスミスが散見される。
ボランチの位置でのパスミスは決定的なカウンターにつながる恐れがある。

ワールドカップのような1点を争う戦いでは、1回の凡ミスが勝敗を決することがままある。
上記の選手たちは非常にレベルが高い選手たちであることには違いないが、決定的なミスを犯すこともあるのだ。


連携の練度を上げるという意味ではフォーメーションと選手を固定することは良いのだが、あまりにもつぶしが効かなすぎる。

本田が怪我でもしたら、まず得点できるイメージがもてないのが今のチームだ。


本田がいない場合も想定してフォワードはもっと違う選手を使うべきだ。

Jリーグで結果を残している佐藤寿人や柿谷、豊田などは、それぞれ狡猾さ、スピード、ダイナミックなプレーができる強い個性を持っている。

それから圧倒的なスピードを持っている永井。
ロンドンオリンピックでもそのスピードは世界に通用することが証明されている。
カウンター要員としてハーフナーよりも得点の確率が上がるはずだ。

なぜ彼らを代表に呼ばないのか。
そして、せっかく代表に呼んだ工藤や東をなぜ使わないのか。
まあ、テストマッチのブルガリア戦にさえ使わないのだから、本番で使うわけないか。。

それから33歳の遠藤の後継者となりえる柴崎も加えるべきだ。

最後に、ロンドンオリンピックで吉田と最終ラインのコンビを組んで6試合で3失点(4試合を零封)に抑えた鈴木大輔。
吉田とのコンビネーションは実績を証明済みで、高さもあってセットプレーにも強い。
栗原よりもプレーに安定性があると僕は思う。

というわけで、いくつかのフォーメーションを考えてみた。


■本田がいない場合の先発フォーメーション  4-2-3-1

        佐藤(前田or豊田) 

  香川    中村憲   柿谷(岡崎or清武)

     遠藤    長谷部

長友   鈴木    吉田   内田(駒野)


■守備を固めてカウンター狙い  4-3-2-1

        永井 

     香川    本田    

        遠藤(柴崎or中村憲)
    細貝(今野)  長谷部

長友   鈴木    吉田   内田(駒野)


■ビハインドで点を取りに行くフォーメーション  3-2-4-1

        本田(ハーフナーor豊田or佐藤or永井or柿谷) 

     香川    清武(岡崎or中村)
長友               駒野(酒井豪)

     遠藤(柴崎) 長谷部   

   鈴木   吉田   内田(栗原or今野)


僕が日本代表監督なら、こんなフォーメーションと選手を活用する。

ハーフナーを途中で投入する場合、その意図は明らかに『ハーフナーの高さを活かせ』になってしまう。
リバプール時代のクラウチほどの圧倒的な高さならまだしも、オーストラリアのような長身DFが多いチームに対しては適切な采配だったとは言いがたい。

ワンパターンな型にはまらず、もっと柔軟なフォーメーションと采配をしてほしいものだ。


というか、普通はある程度のシチュエーションを想定してフォーメーションと選手の組み合わせパターンを練習しているはずなんだが。。

ザッケローニ監督にはそのバリエーションが極端に少ないのが気がかりであり、不安要素だ。
今月のコンフェデレーションズ杯の成績と采配によっては、まだ解任の可能性はあるのではないだろうか。

何よりこの記事に驚いた。


サッカーW杯一番乗り、ザッケローニ監督「世界を驚かせる」


今日のような試合では世界を驚かせるどころか、遠のくばかりだ。

まだ本大会まで1年あるので、新しい選手の選出も含めて、型のバリエーションを増やしてもらいたい。


とりあえず今日はおめでとう!




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